認知心理学ナビ

錯覚とは

錯覚とは、その場に実際にあるものとは違った形で、
誤って知覚する事です。

 

認知という意識の働きの中には、
「見る」、「聞く」、「感じる」などという感覚器官を
ベースにしたものがあります。

 

知覚という働きは、
「見る」、「聞く」、「感じる」などという感覚が
総合されたものです。

 

ですが、知覚には、個人の欲求や動機、
その人の過去の経験などが加わります。

 

ですから、知覚は周囲の環境をそのままの形で
まとめているわけではありません。

 

つまり、私たちの知覚しているものは、
全て実際のモノとはずれが生じていて、
全ての知覚は錯覚であるということもできます。

 

しかし、心理学では、
全ての知覚を錯覚であるということはできません。

 

そして、極端にずれているものだけを
心理学では「錯覚(錯視)」と呼んでいます。

 

たとえば、幾何学的錯視図形には、以下のようなものがあります。

 

ジャストローの錯視

 

上下の扇形は同じ大きさであるにもかかわらず、
下のほうが大きく見えるというもの。

 

ヘーリングの錯視

 

一対の平行線は、多数の放射状の線によって崩れているというもの。

 

サンダーの錯視

 

ミュラー・リヤーの錯視

 

 

また、知覚は欲求によって左右されます。

 

知覚とは、多くの感覚から情報を総合した
外界認知の働きによるものです。

 

ですから、個人の欲求や動機に多くの影響を受けます。

 

たとえば、空腹になると、人間の嗅覚も
動物のように敏感になるなどします。

 

ニュールック心理学

 

アメリカの心理学者ブルーナーやグッドマンらは、
空腹になると、人間の嗅覚も
動物のように敏感になるなどする
知覚における個人的要因(主体的要因)を強調し、
「ニュールック心理学」としています。

 

色聴(しきちょう)

 

聴覚によって音がキャッチされると、
当然音が聞こえます。
しかし、音が聞こえるのと同時に、
色彩が見えるという現象があります。

 

それが「色聴」という現象です。

 

色聴という現象を発見したのは、
19世紀初期の音楽家だといわれていますが、
ある刺激によってそれに適応した感覚、
たとえば音であれば聴覚という感覚が起こるだけでなく、
他の感覚も同時に引き起こされる現象を「共感覚」といいます。

 

そして、ひとつの感覚属性である高音や低温が、
他の感覚属性である、明るい、暗いなどに適用されるだけでなく、
さらに複雑な心の動きにまで及ぶ現象を
「モダール間現象」といいます。

 

モダールとは、
異なるものがドッキングするというものです。